JJ選択日記

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【本】『東大よりも世界に近い学校』

学校は「オワコン」だ。

この本を手に取り上記の表現を読んだ瞬間
この本の続きを読みたいという気持ちが一気に強まりました。

 


私がこの数年間感じていた日本の学校への思いが
まさにこの言葉に集約されているからです。

 

本の学校システムの問題点

本の学校の教師になってから数十年が経ちましたが
その間に日本の学校のシステムに辟易してしまい
一度教師の仕事を辞めた経験があります。

とにかく日本の教育は遅れており無駄が多く
教員も生徒も毎日疲弊しているのが現状です。

 

コロナ禍における日本の学校現場の変化

その後、数年前に再び学校現場に戻りました。


3年前にコロナの影響で
本の学校がようやくデジタル化に目を向けざるを得なくなりました。


その時に、私はこれで日本の教育は世界の教育水準にようやく近づくのだと期待しました。


ところがコロナがほぼ収束した現在
多くの学校がコロナ前のシステムに戻ろうとしています。


例えば、不必要な行事が復活しようとしています。


また、偏差値を重視した大学入試向けの授業や
生徒同士の競争を促す教育方法が昭和の時代と変わらないまま続いています。

有名大学に何名合格させたかが目的になってしまっているのです。


21世紀型教育は、どこの大学に入るのかは手段にすぎず
自分が本当にしたいことを見つけて
自分の身の回りの小さな問題を発見して
それを解決するための力を身につける場であるにもかかわらず。

 

学校現場の2極化

コロナをきっかけに、日本の学校現場は2極化しているように感じています。


この本の著者のように、社会変革を教育を通して実現しようとする校長の下では
学校がダイナミックに進化しています。

(ただ、最近、麹町中学校でかつても校則や教育システムが復活するというニュースを読みました。

校長が変わってしまうことで、改革を維持することが困難だったのだと思います。

持続可能なシステムを作ることが日本の教育の大きな課題だと感じています。)


一方、昭和型の教育に固執している校長の下では
学校が新たな試みを躊躇したり
他校の状況を伺いながら足並みを揃えようとしています。
まさに新たなチャレンジを極力避けようとしているのです。

 

この本から学びたいこと

補習や休暇中の講習、受験対策を廃止すること
定期テストのあり方、定期テストの採点の仕方を簡潔にすること
部活動を廃止すること
高校1年時に企画書の書き方を教えること

 

上記の項目は一度に実現するのは難しいと思いますが
一つずつなくすことで
学校が蘇っていくのではないかと考えます。

 

この本の著者は先生と生徒がチャレンジできる学校を作るのが
校長の使命だと述べています。


そのような校長が国内に増えるよう、
「未来の学校」プロジェクトを行なっておられます。

 

さらに、海外の大学入学の「裏技」も紹介されていて非常に興味深かったです。


親の収入にかかわらず、生徒たちが海外に出て新たな経験ができるよう
若者たちを支援するシステムが広がることを願うのと同時に
私自身もその取り組みに関わっていきたいと思っています。